「医療過誤の医師書類送検」の訂正と補足
こんにちは。新田です。
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3月29日の「医療過誤の医師書類送検」においては,
ある医療過誤事件のニュースをご紹介し,その上で,
医療過誤の刑事責任を問うことに対して消極的であるという,
私の意見を述べました。
ところが,このニュースの関係者から情報提供を頂き,
この事件の医師はまさに刑事責任を問われるべきものであることを知りました。
本記事の末尾に教えて頂いた週刊朝日の記事を掲載しておきます。
私としては,医療過誤において刑事責任を問うことよりも,
被害者に対して「すみやかに」適正な賠償がなされること(民事責任)が
優先されるべきであり,
また医療過誤の予防という観点からいえば,
行政や医師会等における責任を問うべきと思っています。
その意味では,先に「医療事故『無過失補償制度』」でご紹介した
岡井崇医師と全く同じ意見ではありませんが,
同じ方向を向いていると言えます。
とはいえ,私の意見によって不快な思いをされた方に対しては
率直にお詫び致します。
今回の事件については,私の意見を付するにはふさわしくないもののようです。
当然ですが,「怠慢」あるいは「不謹慎」な医療に対しては,
厳しい刑事罰が用意されるべきです。
今回の事件は,週刊朝日の記事を読む限りではありますが,
これに当てはまるようですね。
秋霜烈日。大地を凍てつかせる秋の霜のごとく、激しく照りつける夏の太陽のごとく、厳しく高い志をもって刑罰を問う──これが検察のモットーである。ところが、検察、とくに東京地検の劣化が著しい。送致された事件を受けず、放置し、時効ぎりぎりにこっそり不起訴にしたケースも。あきれんばかりの惨状をリポートする。
ジャーナリスト 時任兼作
「不起訴? 驚きのあまり声も出ませんでした。それって本当に正しい判断なのでしょうか?」
病院に運ばれながら医師の治療も受けられず放置されて妻を亡くした夫は、呆然とした様子で語った。
事件が発生したのは、2005年4月のことだ。
東京都世田谷区に住んでいた20代半ばの女性が、夜9時過ぎ、腹部に激痛を訴えた。救急車を呼んだが、同区内の救急指定の長谷川病院に搬送され診察が始まったのは、10時をはるかに回っていた。その間、女性は急激な血圧降下に見舞われ、意識を失った。ところが当直の医師は検査もろくにせず放置した。その結果、女性の子宮外妊娠による内出血は見落とされ、翌朝、出血多量が原因で死亡したのだ。
別の親族は病院の対応に憤る。
「受け入れ先が決まって救急病院に到着するまで30分、さらに病院でも当直の医師が外出して不在だったため、しばらく待たされました。ようやく戻ったと思ったら、この医師、女と腕を組んで現れ、急患を放ったまましばらく立ち話をしていたんです」
病院で治療が始まるまで優に1時間以上かかったのにはこうした事情があったというのだ。ずさんな対応はさらに続いたという。
「医師はろくに検査もせず、やったのはレントゲンくらい。しかも出血を見落とした。そして、『大丈夫です。みなさんはお帰りください』と言った。でもその数時間後、容体が急変して死亡してしまったのです」
親族はさらに言う。
「あきれたのは、死亡推定時刻から3時間近く過ぎてからなぜか、危篤だと連絡が入ったことです。医師が初めて患者の様子を見にいったときは、すでに亡くなっていたはずです。要するに、医師は患者が死亡するまで、そして死亡してなお放置していた。これが、救命救急についての著作もある医師が院長を務める病院のすることでしょうか」
女性の死後、原因を特定するために解剖した監察医は、担当医師のあまりのずさんさにあきれ果て、遺族に暗に訴訟を勧めたという。
医療過誤というよりも医師の怠慢によって家族の命が奪われたと、親族は病院と医師を相手に刑事・民事で訴えを起こした。真相の解明とともに、罪を償い、謝罪してもらわなくてはいたたまれないという気持ちからだ。
民事裁判では病院や医師の重大な過失が認定された。だが、医師からも病院長からも謝罪の申し出ひとつなかったという。親族たちは刑事事件に期待をかけた。
しかし、思うように捜査は進まなかった。警視庁は09年7月、捜査を本格化させ、業務上過失致死の疑いで医師らを書類送検しようとした。しかし、東京地検はそれをなかなか受理せず、しかも当初は起訴すると言いながらその時期をずるずると延ばした。そして今年3月下旬になって不起訴と決定。その直後、担当検事は転任し、4月にこの事件は時効を迎えてしまった。
「捜査関係者の中には『お金をもらったんだからいいだろう』などと暴言を吐く人もいましたが、とにかく厳正に刑事処分をしていただきたかった。ところが、民事で過失が認められているのに、時効ぎりぎりに不起訴にされてしまったのです。医療行為を怠ったのに、瑕疵はないというわけです。どういうことなのかさっぱりわかりません」
刑事事件での処罰を信じていた遺族の5年間は、無為に流れてしまった。女性の夫は無念そうに語る。
「いまだ遺骨を埋葬する気になれず、朝晩遺影に語りかけている私の気持ちを検察はわかっているのか。刑事処分がなかったため、病院はいまだに救急指定のまま診療を続けています。それどころか院長はテレビ出演もしていて、見てびっくりしました。また、担当医師も医師免許はそのままです。検察はこれが不起訴の結果だとわかっているのでしょうか。やりきれない憤りでいっぱいです」
検察のおかしな事件処理はこれにとどまらない。こんな告発も寄せられた。
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